お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

カエサル!/Caesar!: Seize Rome in 20 Minutes!

カエサル!」は今年2022年にテンデイズゲームズから日本語版が発売された2人用ボードゲームです。ソロプレイも可能です。古代ローマを舞台に陣取り(エリアマジョリティ)で競い合います。箱と原題にある通りプレイ時間が約20分と短いながら本格的な頭脳勝負ができます。原版はイギリスのパブリッシャーによるものです。

カエサル!」では、共和制ローマを舞台に各プレイヤーはカエサルポンペイウスとなり、各属州とイタリアへの影響力を増やして権力の座を目指します。交代で手札(手トークン?)から自色の影響力トークンを属州の境界線に置きます。基本はそれだけです。

各影響力トークンには記号と2つの数字があります。境界の置き場所には同様に記号があります。基本的には同じ記号の場所にしか置く事ができません。また、2つの数字は境界の両側の属州それぞれに対応させます。影響力の値が両側でそれぞれに設定されているのです。

全ての境界に影響力トークンが置かれて属州が「閉じる」と、最後に影響力トークンを置いた人はその属州にあるボーナスを獲得します。そして、その属州への影響力の数値を比べ合い、買ったほうがそこを支配して支配マーカーを置きます。自身の支配マーカーを全て置ききると勝利です。影響力トークンを置く事ができないと敗北します。

今回2人でプレイ。拡張ルールは入れていません。

1ゲーム目。手探りです。わかったのはボーナストークンが極めて強力である事。つまり、属州を閉じる最後の1マスに置くのが強いのです。勝利条件である支配マーカーを置くよりも優先した方が良さそうなほどです。(実際ソロプレイルールのNPCはボーナストークンを優先して取りにくるようなっている)

2ゲーム目。ボーナストークンの反省を踏まえて、各属州の境界線を2つ残すように影響力トークンを置きます。「クワークル」と同様です。そして、影響力の数値は「バトルライン」のように少しだけ勝つように置いたり、反対側の属領で過大な投資が必要なように工夫します。とはいえめくり運もあるのですが。

緻密さや大局観を踏まえたプレイの楽しさと同時に、爽快感もあります。派手な効果のボーナストークンの存在や、隣り合った属州を支配するとその間にも支配マーカーを置いて勝利に近づくルールなどです。

なお、影響力トークンは袋に入れて引くことになっていますが、「ラー」同様机上に裏向けて置くのが楽でいいと思います。枚数も少ないですし、袋は使うと特にかびやすいと言われています。

短時間で終わるが戦略的な陣取りを楽しむ事ができます。短時間で終わるということは繰り返してプレイしやすいということでもあります。おすすめできるボードゲームです。