お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

「Fabula/ファブラ」- 想像力を育み・試される - 2010年11月うりぼうの会

先月のうりぼうの会のレポートです。「三国殺 - 2010年11月うりぼうの会」の続き。
「Fabula/ファブラ」をプレイしました。
ディクシット(DIXIT)
2010年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した、「ディクシット/Dixit」の作者が、デザインして、同じメーカーから出版した、続編的な作品です。
面白い。面白いけれど、これはゲームなの? 

『ファブラ』は、作者役が、さまざまなおとぎ話の中から選んだ物語を皆に読みながら、起承転結の合間合間に登場人物が考えた「どうやって」という手段を採用し、物語をより鮮かに彩ることで、世界にひとつだけの物語を紡いでいくゲームです。

http://sgrk.blog53.fc2.com/?no=1666

この、童話から出てきたようなキャラクターから、一人につき一人担当します。

最初の作者役はくにすら。何やら怒った雪だるまのようなイラストのカードが今回のテーマになりました。テーマのカードはとにかくでかいです。

全ページカラーの、ホビージャパン製日本語ルール(でも少し小さい)に載っているシナリオに沿って進めていきます。他のプレイヤーは、テーマのカードから想像力を膨らませてお話を作っていきます。
最初はとにかくでかすぎると思ったテーマのカードが、だんだんと適切な大きさに思えてきます。絵に、小さな、想像力を掻き立てる要素が織り込んであり、それが見えやすいのです。また、プレイヤー間でイメージを共有しやすくなります。
次の語り部はカイさん。

さすが、クリエイティブな人で、楽しくなります。
さて、このファブラというゲーム、感想としては、非常に面白い。でも、ボードゲームかと言われると、ロールプレイングゲームTRPGに近い印象です。それらの中間の新しいジャンルとも言えるかもしれません。
勝ち負けを競い合う競技性は低いと思います。RPG と比べると、ルールブックにシナリオが載っていて、それに沿って展開するし、カードによりお話の選択肢が示されるため、RPGゲーマーでない人だけで集まっても遊べるでしょう。
ただ、ファブラをより楽しもうとすると、決められたシナリオでない展開を示したくなるし、そうすると、それはロールプレイングゲームの様な気がします。でも、戦闘や厳しい交渉などの要素は無いので、子供には教育的な遊びとしてやらせてみたくなります。
僕は、ストーリーを作ることを競技性のあるゲームに仕上げた、「ワンス・アポン・ナ・タイム」の方が好きですね。でも、あちらは、それを破綻させるキーワードがあるそうですが。
ところで、ホビージャパンの日本語ルールには、「ファブラ」とカタカナのロゴがありました。早速日本語版の準備でしょうか。

2010年12月20日追記

誰が言ったか忘れましたが、「アークライトはこれこそパクって萌え版を出すべき。」というのは良いアイデア

リンク

ファブラ / Fabula

ファブラ / Fabula

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