お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

エルグランデ/El Grande

ボードゲーム名作シリーズとしてエルグランデを紹介します。

「エルグランデ」は1996年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞したボードゲームです。ゲームデザイナーのうち1人はヴォルフガング・クラマーです。10年は前にプレイして飛び抜けて面白いゲームだと思っていたのですが、最近オンラインボードゲームの Board Game Arena でも繰り返しプレイし改めて面白いと思ったのでした。

エルグランデでは、スペインを舞台に各プレイヤーが大公となります。また、大公の部下である騎士と、プレイヤーは担当しない王が存在します。騎士コマを使って陣取りをします。複数回ある決算で、各領土で騎士の数を比較して上位から順に点数が入ります。最後に点数が多い人が勝ちです。

ルールも洗練されていて、毎ラウンド場に並んだ5枚のカードから1枚選び、その効果を実行するだけです。場に並べるカードが5枚なので、プレイ人数も5人がベストだと思います。

王の目が届く所では権力闘争をしてはいけないルールや、逆転要素のある塔の存在もうまく機能しています。塔は派手な効果もありゲームが盛り上がります。

カードの効果で各騎士を手元から盤面の領土に置いたり、それを移動させたりします。決算時には1つのコマ数の差で各領土での順位が決まります。しかし、あまり1つの領土に騎士コマを注ぎ込むと、他が手薄になってしまいます。ある場所では諦め、ある場所ではぎりぎりの差で1位を目指し、ある場所では手堅く2位を狙います。緻密なリソース配分でエリアマジョリティを競う(陣取り)のです。

実プレイ時間が約3時間と長いですが、ドイツゲーム・ユーロゲーム的なシンプルでシステム重視のカルチャーの中、1990年代に作成された大作として大好きなボードゲームです。

2022年12月22日追記

エルグランデ/El Grande (2人プレイ)」を書きました。

ohigedokoro.hatenablog.jp

リンク