ジレットは行商の仕事を得る。与えられた製品をただ売り歩くだけでは満足できず、その製品の改良をせずにはいられなかった。1890年には申請して認められた特許の数が4件になっている。1895年になると、コルクを使った王冠を発明した人物のもとで働いていた。
キング・キャンプ・ジレット[ジレット社創業者] | 世界のビジネスプロフェッショナル 経営者編 | ダイヤモンド・オンライン
この人物は、ジレットにある簡単なアドバイスをしていた。「使ったら捨てられてしまうものを発明しろ」。ジレットはこの言葉を真剣に受け止め、安全カミソリに目をつけるようになる。
僕が最初に知ったときの言葉は、「使ったら捨てられてしまうものを発明しろ」ではなく、「使い捨てのものを売りなさい」か、「使い捨てのものを作りなさい」だったような気がする。(ラジオで聞いたような気がするけれど、よく覚えていない。)
僕は、ボードゲームショップには儲けて欲しいと考えている。儲からないとお店が無くなって、輸入物のゲームが手に入りにくくなるし、日本語訳付きはさらに手に入りにくくなるから。Magic the Gathering のデザイナー、リチャード・ガーフィールドも初期の解説本、「テクニカルガイド for マジック ザ ギャザリング」へ寄せた文書に、「マジックを置くお店がより儲かるように」といった事を書いていた記憶がある。
トレーディング・カード・ゲーム(TCG)− 僕の場合は Magic the Gathering だけだけど − は、お金が動くゲームだった。賭博行為をするというのではなく、ゲームショップに行ってはブースター・ドラフトで遊んだり、新しいカードセットが発売されてたらカードをまとめて買い、参加費を払って大会に参加した。カードのコレクションが増えれば、それを収納するカードボックスを買い、デッキケースを買い、すぐに擦り切れるカードスリーブを買った。
つまり、安全カミソリの話の使い捨て、という程ではないけれど、消耗品が沢山あった。
今僕が入れ込んでいるボードゲームではどうだろう。
- 一度読むと自動的に消滅するルールブック
- 毎回油性ペンでカードやボードに書き込みしないと遊べないゲーム
- 毎回カードやボードにハサミを入れないと遊べないゲーム
- カウンターがおはじきでなくて食品
- ソニータイマーならぬ幸せなハンスタイマーを仕込む
どれも見た事ないし、プレイヤーとしては全然うれしくないな・・・
以前、「テンデイズゲームズに開店前から並んで行ってきた」にも少し書いたのだけれど、ボードゲーム屋さんにちょっと寄って、遊んで帰る。その時に数百円の消耗品を買って帰る。何か買い物しないと悪いけど、ボードゲームは単価が高いから。そんなスタイルは難しいのかなあ。
消耗品や、ボードゲームを持っている人・買う人が一緒に欲しくなるものを取り扱って欲しいとは思う。
テンデイズゲームズが取り扱い始めた、「べんりーベルト」のようなものが。あと、100円ショップ・キャンドゥで売ってる、ジップ付き袋の長い面が口になっている袋なんか置いて欲しい。特にA7サイズ。カードを入れる場合は口が広い方が便利なのですよ(どちらも単価が低いね・・・)。そういえば、マジックでは、大きな国際大会の時に、大会の名前入りのライフポイント記録用紙(トーナメントプレイヤーは不正を防ぐために、自分と相手のライフポイントの変化をおはじき等ではなく紙に記録する)を配っていたし、たしかショップでも店の名前入りの用紙を持っている人も見た事があるなあ。
まとめると、ボードゲーム屋さんは儲けて商売を続けて欲しい、って事でした。でも、TCG 程にお金がかかるのは嫌ですよ。
Magic the Gathering での、Wizards of the Coast 社と、輸入していたホビー・ジャパンの90年代後半から2000年代前半頃の展開には見るべきところがあると考えるのですが、それはまた別の機会に。
※「陸ゲ部」という言葉を最近知りました。
リンク
- キング・キャンプ・ジレット [ジレット社創業者] 安全カミソリで世界を獲った経営者|世界のビジネスプロフェッショナル 経営者編|ダイヤモンド・オンライン
- 消耗品ビジネスと知的財産権の活用 − 金沢工業大学大学院客員教授 田端泰広
- 作者:
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 1995/09
- メディア: 単行本
さらに追記
はてなの紹介リンクがうまくいかないなあ。こちらです。
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