第2回世界のボードゲーム・アート展

東京は千駄ヶ谷の GALLERY HIPPO で開催中の、「第2回世界のボードゲーム・アート展〜見て、触れて、感じる海外のホビー文化〜」にストーンRさんと行ってきました。
オフィス新大陸主宰のイベントです。オフィス新大陸は、ボードゲーム･パラダイスという本を出したり、最近はTheゲームナイトというテレビ番組を作ったり、インターネット放送でボードゲーム番組をやったりと、ボードゲームの普及に熱心な会社です。
実は第1回の開催は知っていながら行けなかったのですが、今回は開催を知りませんでした。これは行った甲斐があるイベントでした。
許可を頂いて、中の写真も撮らせて頂きました。
千駄ヶ谷駅より小さなオフィスビルが並ぶ街を歩いてゆくと、目的の GALLERY HIPPO が。カバの看板が可愛いですね。正面全体が木で出来ていて、暖かい感じがします。また、ガラス面が多く、オープンな感じがしますね。

おお、通りに見えるようにおしゃれにボードゲームを置いている！

看板写真。やさしいデザインの看板ですね。ボードゲームが遊びかつアートであるという事が前面に押し出されているように感じます。ちょっと話がそれますが、僕はボードゲームを「頭が良くなる」と言って子供向けに売り出すのにちょっと違和感を感じていたんですよね。

中に入ると、双六屋カゲゾウ氏に案内して頂けました。（高円寺のボードゲーム屋さん、すごろくや店長とは別の方です）
画廊中央部にはテーブルがあって、実際にゲームが遊べるようになっています。テーブルクロスの生地をよく観察してくればよかったと後悔。

中央正面にあったのは、「Rattle Snake／ガラガラへび」。これはストーンRさんと2人でプレイ。強力な磁石がくっつかないように盤面においていくゲームです。ダイスで置く場所の色が指定されます。
これは斬新なゲームですね。磁石が本当に強力で、ほんのちょっと盤面に近づけるだけで、置いてある磁石がクルクルと回転します。また、手に持っている磁石も引っ張られる感じがします。この感覚はとてもいいですね。インタラクティブな所もアートとしていいですね。
僕は知らなかったのですが、オフィス新大陸はボードゲームを輸入し、ルールの和訳を付けて販売していたのですね。今回はそれらが多く展示されていました。

これも中央のテーブルにあった「Tyrus／ティルス」。コンポーネントがとてもいいです。盤面のイラストは美しく、木のコンポーネントは手に取ってみたくなる質感を持っています。残念なのは、木で出来ているため、裏から見たときにコマの区別がついてしまうところでしょうか。特に茶色よりも白が不利です（笑）ストーンRさんが購入しました。

壁の棚に飾られたゲームの写真を。実は、来る前はカルカソンヌなどの、今も手に入って見た目もいかにもボードゲーム、ドイツ年間ゲーム大賞も取っているようなゲームを展示しているではないかと予想していたのですが、実際は異なりました。絶版ものも並んでいます。
展示は置き方一つとっても魅力的です。以前、「横浜市青葉区・市が尾駅前「木のおもちゃ森のシンフォニー」」にも書きましたが、展示が美しいとボードゲームの見え方も変わってきますね。イエローサブマリンなどに所狭しとびっしりゲームが並んでいるのとはだいぶ雰囲気が異なります。僕はあちらも好きですが。
ブログにしょぼい写真を載せることが多い僕としては、箱の置き方だけでもすごいなあと思いました。

こうやって解説もあります。
以前、ケルトを酷評した僕ですが、コンポーネントはとても美しいと再認識しました。

今回購入した「AVE CAESAR／アベ・カエサル」と、頂いたパンフレット。アベ・カエサルは新作だと思っていたのですが、過去の定番ゲームの再版なのですね。メビウスゲームズが出した、Q-JETの元になったゲームとの事です。6人まで出来て、短時間で終わる事、レースゲームを（バックギャモン以外は）持っていないのが後押しして購入。見た目とゲーム性に惹かれたというのはもちろんあります。

ボードゲームとは関係ないのですが、ギャラリーの方（？）の娘さんが作っているという切子も展示してありました。これが本当に緻密で美しく、グラスなどは入れる飲み物によって輝き方も変わるのだろうなと思いました。手に取ってみた時の障り心地も良かったです。
今回の展示で感じたのは、オフィス新大陸がボードゲームをマニア向けのサブカルチャーではなく、メジャーなものにしようとしている事。これは Theゲームナイトの放送内容といい一貫していますね。とても共感します。