お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

万年筆の保存用インクを考える


ライフログは、時間が経っても消えないインクで書くべきだ。
これを書くには、万年筆を使うのが楽しく、結果続きやすい。
しかし、ほとんどの万年筆のインクは染料インクで、水、日光、時間による退色に弱いという。
つまり、ライフログ的なものを手書きでノートに残すのならば、インクをよく選ぶべきである。
今ある選択肢は古典ブルーブラックと顔料インクだ。前者は年々選択肢が減っているが、幸い後者は増えている。顔料インクののっぺりした均一な色は、万年筆の濃淡のある線の魅力が感じられず好みでないが、そうでないインクもあるようだ。
色も増えていて、セピア色やピンク色もありレオナルド・ダ・ヴィンチの手稿を連想させる、クリーム色の紙に茶色のインクで書くことも可能だ。(こういう楽しさは重要だ)


そんな事を考えながら、溝の口伊東屋に行った。この日の目的は「趣味の文具箱」誌のバックナンバーと、プラチナの茶色い顔料インクである。ブラウンセピアというその万年筆用インクは、消えにくい顔料インクながら、色に濃淡が出るらしい。
棚に出ているインクを眺めていると、高級筆記具カウンターのお姉さんが、「お探しの色味などございましたら言ってください」と、初めて聞く接客をする。お探しのインクでなく色味! 驚きの言葉であったのと同時に、インクを見る客が何を求めているのかわかっている、専門店ならではの感動体験である。
心をがしっと掴まれてしまったので、「これありますか?」とブラウンセピアのメーカーウェブページを印刷して赤鉛筆で線を引いた紙を見せてしまった。他店で通販ならもう少し安く買うことができるのに。
とにかく、古典ブルーブラックの他に、消えない(らしい)茶色のインクがてに入ったのは嬉しい。これで羊皮紙に茶色インク的なレオナルド・ダ・ヴィンチの気分が味わえるはずだ。
染料インクが時間とともに消えてゆくというのはどの程度なのかわからないが、不安になるのだ。

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趣味の文具箱 28 (エイムック 2745)

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: エイ出版社
  • 発売日: 2013/12/10
  • メディア: ムック