お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

ヘックス入門―天才ナッシュが考えた数学的ボードゲームを購入

書籍「ヘックス入門―天才ナッシュが考えた数学的ボードゲーム」を購入。文教堂の数学の書棚にあったのをたまたま見つけた。
ヘックスと言えば、ボードゲーム好きやTRPG好きには六角形のマス目を指す言葉ですが、これは本が四角くないのが衝撃。
パラパラとめくると将棋やチェスの盤面も登場する。

2013年4月24日追記

本を開くとヘックス風に。
バックギャモンとオセロ。ゲームのメカニクスについての解説もあるっぽい。

追記ここまで。

「ヘックス(hex)」とはギリシャ語で数6の意味です。現代英語では、6角形を「hexagon」というように「6の」を表す接頭語として使われています。また「魔女」とか「魔力」を意味する場合もあるようです。ゲームの「ヘックス」という名称は正6角形のマスをひし形に並べた盤を使うことに由来しています。
ところで、このゲームの魅力はゲームそのもの味わいにあるだけでなく、その数学的背景にもあると思います。例えばこのゲームには引き分けが起こりませんが、それは「ジョルダンの曲線定理」や「ブラウワーの不動点定理」といった位相幾何学(トポロジー)の定理と深い関係があります。またこのゲームに先手必勝法の存在することが数学的に証明されます。しかし不思議なことに、ごく小さい盤を除けば必勝法の具体的な手順は分かっていません。
この具体的には分からない先手必勝法の存在が、ヘックスを際立たせている一大特徴と思われます。その存在を初めて証明したのが、1994年にノーベル経済学賞を受賞し、2001年度アカデミー賞受賞映画『ビューティフル・マインド』のモデルとなった天才数学者ジョン・ナッシュです。そのためヘックスは「ナッシュのゲーム」とも呼ばれています。

ヘックス入門―天才ナッシュが考えた数学的ボードゲーム

ヘックス入門―天才ナッシュが考えた数学的ボードゲーム