お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

ICC のリニューアル・オープン・シンポジウムに行って来た

もう先週の事だけど、東京は初台にある日本唯一のメディアアート美術館(らしい)、ICC へ行って来た。リニューアル・オープン・シンポジウムの第二回に参加するためだ。まあ、参加というよりは壇上の人の討論を「聴き」に行った訳だけど、普段なかなか聴けない話しが聴けてよかった。このイベントは ICC のリニューアルにあわせたイベントで、「ネットワーク社会の文化と創造」をテーマに開催している。第二回の今回は、「オープン・クリエイション」がテーマで、第一部「ネットワーク時代の発想と実践―見知らぬ社会を発見するために」と、第二部「創造の未来―メディア・アートを超えて」が開かれた。インターネット中継もされたようだ。そのうち、録画されたものをインターネット経由で見られる様にするらしい。
第二部では、若手アーティストが「オープン」について議論をした。作品をつくる過程や結果をオープンにして他者が入る余地を設けるかが議論になった。技術者の僕としては、Linux の様なオープンソースのソフトウェアについて(O'Reilly は近未来にオープンデータが問題になるだろうと言っているけれど)の議論は Web でよく目にするけれど、アートについては考えた事がなかったから刺激になった。アーティストには、他者の影響を排除しないタイプと、一人で突き詰められる所までつきつめるタイプがいるのだなと思った。
面白かったのは、ウスマン・ハックという人の作品(プレゼンを聴いただけだけど)。Tシャツのデザインを簡単にできる仕組みを Web に用意して、そこにアクセスした人がデザインをし、そのデザインが公開・共有されるという。システムのみを提供する点、デザインをする上でできる事を少なくする事で参加の間口を広くする点がすごい。技術をやっている人間としてはとても参考になる。
ICC では、今日も15時から「オープン・ネットワーク」をテーマにシンポジウムを開催するようだ。ネット中継もある。