お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

世界の七不思議:デュエル/7 Wonders Duel

世界の七不思議:デュエル」は高い評価を得ている2人専用ボードゲーム(カードゲーム)です。高い評価を得て賞も取った「世界の七不思議」の続編です。2015年作品。

世界の七不思議」はドラフトのシステムが象徴的ですが、この「世界の七不思議:デュエル」では卓上に広げたカード群からカードを取得します。「ロチェスター・ドラフト」の変形です。カードを獲得すればするほど生産性が上がり、のちに登場するカードを取得しやすくなったり勝利に近づきます。「軍事的優位」、「科学的優位」のいずれかの条件を満たすと即時勝利となりますが、卓上のカードがなくなるまで進むと勝利点を比較して「市民勝利」の条件で勝者を決めます。

ja.wikipedia.org

ゲームは3世代に区切られています。最初は第I世代です。第I世代用カードを卓上に並べます。並び順はランダムですが、並べる形が決まっています。この形が独特かつ良くできています。取ることができる順番にある程度の制限ができると同時にプレイヤーによるコントロールが可能な要素となっているのです。上記2枚目の写真ではカードがピラミッド型に並んでいますが、利用可能(取得可能)なのはカードが隠れていないものだけです。裏向きのカードは上に重なったカードが取得されて全面が見えた時に表向きになります。

この仕組みだと、2人プレイにも関わらず一般的なドラフトのようなプレイ感があります。一番欲しいカードを取るだけでなく相手が欲しそうなカードをカット(取得して渡さない)したり、次に自分自身が欲しいカードをカットさせないようにできます。

各カードには組み合わせると特別強いものもあります。しかし、ゲーム開始時にランダムで裏向きに数枚抜いてしまうので、一方は登場しない可能性もあります。ゲーム卓上に並ぶカードは前記のように裏向きで登場するものもあり、その正体はギリギリまで分かりません。そういった部分のリスク管理や確率計算も面白いところです。

効果が大きな「七不思議の建設」は意外と序盤から可能で、展開はスピーディーです。ちなみに「世界の七不思議」は12種類あります。

繰り返し遊べば遊ぶほど強くなり、面白くなってくる、やり込み系ゲームだと思います。ルールは極めてシンプルで手番は3択ですが、カードの効果がたくさんあり展開を多彩にします。いわゆる「言語依存」はプレイ上は問題ありません(カード名のみ英語でプレイに支障はない)。効果は全てアイコンで表現されています。このアイコンが非常に多いのが厄介といえば厄介で、最初はルールと付き合わせることが多くあります。数回のプレイで解消できるでしょう。

2人とも初プレイの今回は、ルールを2つ間違えました。1つは七不思議の建造時にもカードディスプレイの中からカードを選ぶこと(=カードが1枚必ず卓上からなくなる)と、世代が変わる際にスタートプレイヤーが変わる可能性があることを忘れていたことです。間違えやすい点だと思います。

また、下記リンクのホビージャパン公式ページにルール改訂のお知らせがありますが、手元の版では反映されていました。

リンク

7 Wonders Duel

7 Wonders Duel

  • Repos Production
  • ゲーム
  • ¥800