お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

ウィザード20周年版/Wizard Jubilaumsedition


日本のおもちゃ売り場でも良く見かけるウィザードの20周年版。
僕もヨドバシカメラで買ったGP社の日本語版(20周年記念版でないもの)を長年家に積んでいます。この日本語版パッケージ(2008年の日本選手権大会の帯が付いているのでその頃の購入品と思われる)の売り文句がなかなか強烈で遊ぶのを躊躇していたのですが、HAL99さんのYouTube(→https://youtu.be/hciSOdrDxV4)での紹介で歴史ある正統派ゲームと知るのでした。今回もHAL99さんのインストでのプレイです。
この日本語版パッケージの言葉は多彩でとても魅力的です。「究極の右脳カードゲーム」「すぐわかるルール みんながパーティーでハッスル」「世界のミリオンセラーゲーム」「面白くてやみつきに ”自分を賭ける!”トランプ 世界選手権開催ゲーム 2人から6人まで遊べて、最後までエキサイト」「THE ULTIMATE GAME OF TRUMP!」「自分の賭けにエキサイト脳力を最大限に活性化 究極の”右脳”カードゲーム」。
そのカードゲームをついにプレイ! トリックテイキングでした。
これが僕が経験したトリックテイキングのでは最上級の魅力と面白さがあるゲームでした。
マストフォローで切り札とビッドありのルールです。つまり、このジャンル(トリックテイキング)では超正統派です。このジャンルでよくあるのが、極端にひねったシステムで難しいか、初心者向けに簡略化されたが故に刺激の少ないものなっているパターンです。しかし、これはブリッジを連想させる正統派のシステムでありながら、盛り込むことは盛り込まれています。
自分自身が何勝するかを最初に賭けるビッドは、ブリッジでは確立した定石があり、覚えるのが難しいものです。しかし、ウィザードではビッドを採用しながらも、それを難しくしない仕組みを導入しています。手札を配ってはビッドしますが、配る手札の枚数が最初は1枚だけ。次は2枚、その次は3枚と順々に増えていくのです。つまり、最初は1トリックしか行わないし、その予想しかしないのです。1ゲーム中に段々と学習していく仕組みになっているのです。ここが素晴らしい。

ここまでが通常のウィザードの話。ここからは今回のウィザード20周年版の話です。
ウィザードはトランプに特殊カードを少しだけ加えたカード構成となっています。20周年版では、さらにいくつもの特殊カードが加わります。今回はそれらを全て入れました。
そうすると、マストフォローを無視するカード群が加わり派手な展開となります。
ドラゴンと爆発はとても強力です。ちょっとめちゃくちゃな感じもありますが、能動的にゲームをコントロールしている感覚は強くあります。
ジャグラーと虹は、それ自身の色を出す人が決められます。どの色が有利になるのか考える力が求められます。以外とテクニカルな面があると思います。
フェアリーと人狼はちょっと無害感。それだけ基本的なシステムの出来がいいということだと思います。
今回僕は強力なカードを何回も引きました。20周年記念を堪能できました。ドラゴンや爆発の万能感は癖になりそうです。ビジュアルもいいし。ただ、どちらかというと、基本のウィザードをちゃんとプレイしたくなりました。20周年版というくらいですので、近い内に手に入らなくなるのでしょう。基本版も20周年版も両方欲しくなりますね。