MXTV のガリレオチャンネルで、「マンション、再生! 新築信仰からリノベーションの時代へ」をみた。最近は古い建物はリフォームではなく、リノベーションするらしい。リフォームが建物を新築に近い状態に戻すのを目指すのに対し、リノベーションは別のものに作り替えることで新築を超える価値を目指すとか。「反社会学の不埒な研究報告」でもネタになっていたけれど、日本、少なくとも東京とそのベッドタウンでは住宅の建物(いわゆる上モノ)は本当に消耗財だと思う。古くなると価値が下がってしまう。価値が下がってしまうので、中古の物件は相当に新しいものしか売りに出されていないのが現状だ。好みの住宅を選んだり、住み替えをしやすい社会は歓迎だ。
古くなると大きく価値が下がって、中古も手に入りにくい・・・何かに似ているぞ。コンピュータとソフトウェアだ。こちらも専門家の手に掛かれば同様に再利用しやすくなれば(こちらは値段が下がり続けているけれど)。こちらが新しいものを使ってしまうのは、古いものよりも新しいものが優れている場合が多いのと、セキュリティーの問題か。前者は洗練されていなかったということ? 洗練されると状況は変わるだろうか。
現状で再利用しやすいソフトウェアを考えると、オープンソースなどで、ソースプログラムが手に入るものと、他のプログラムから機能を利用できるものがある様に思える。他のプログラムから機能を利用できるとは、VBA や AppleScript、Automator(http://www.apple.com/jp/macosx/features/automator/) などから機能を利用できるアプリケーションの事だ。パイプを活用する様な古典的な UNIX のソフトウェアも、出力を他のソフトウェアから再利用しやすい点でいいかな。
進歩し続けるコンピュータもうれしいけれど、長く使い続けることができるコンピュータもないと、そのうち使い捨て型の道具と呼ばれないかちょっと心配になってしまった。
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マンション、再生! 新築信仰からリノベーションの時代へ
リノベーションとは、もともとある建物を壊さずに、新たな用途に合わせて大胆に改修すること。いま、中古マンションを購入し、リノベーションによって自分の趣味に合わせた空間に変身させる人が増えている。
新築よりも安く自由な設計ができるためその需要は増加しつつあるが、欧米とくらべ日本はリノベーションが極めて少ない国である。なぜ日本ではリノベーションが少ないのか。その背景には、新築を強く志向してきた日本人の住宅観があった。今回は、私たちの暮らしを大きく変える可能性を秘めたリノベーションの魅力に迫る。

- 作者:パオロ・マッツァリーノ
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: 単行本
追記
リノベーションというのは特別新しい言葉では無いらしく、何冊か本も出ていた。amazon:リノベーション

団地再生計画/みかんぐみのリノベーションカタログ (10+1 series)
- 作者:みかんぐみ
- 出版社/メーカー: INAXo
- 発売日: 2001/09/20
- メディア: 単行本

- 作者:
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2003/11/21
- メディア: 単行本

中古マンションのリノベーション戦略―不動産再生の知的集団インテリックスの挑戦
- 作者:鶴蒔 靖夫
- 出版社/メーカー: IN通信社
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本