お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

自動演奏楽器展II@桐蔭学園に行ってきた

桐蔭学園メモリアルアカデミウムで開催していた、自動演奏楽器展II いやしの響き、琥珀色の想い出展に先週行ってきました。



自動演奏楽器と聞いて想像していたのは、オルゴールのような音も音量も小さなものを展示する展覧会でした。しかし、実際は違うものでした。
まず、展示品は学芸員さんが案内するツアーを1時間に1回程度の間隔で行っていて、実際に音を聞くことができました。また、ツアーの合間にも学芸員さんが展示品を動かして演奏してくれました。
やはり、この世界にもコレクターがいて、家具ほどの大きさがある機械を集めているそうです。
100年位前のものですと、円筒型の部品に細いピンを職人さんが刺して譜面を作っていました。それを櫛形の金属を弾いて音を出します。よく見るオルゴールの仕組みです。ただ、大型です。そして、音量が大きい! 耳だけでなく体にビンビン伝わってきます。
さらに時代が進んだものだと、ふいごで楽器の音を出すようになります。パイプオルガンを小さくしたものや、動力を利用して太鼓などが鳴ります。これは本当に生音です。エジソンの蓄音器や、ラジオの登場で衰退したと説明を受けましたが、この生音の感覚は、現代のCDや、携帯音楽機器の圧縮音楽にもない豊かさがあると感じました。
コンピュータの技術者として興味深かったのが、ソフトウェアを入れ替えることで、新しい曲を演奏させることができる機械が初期の頃からあったということです。最初は筒にピン、次に金属の円盤をプレスしてできたピン付き円盤、そして、ふいごの風が流れる先を制御する穴があいた長い厚紙。これはすごい発明ですね。
今回の自動演奏楽器展II、機械やコンピュータが好きな人には魅力的な展覧会だと思います。もう終了してしまいましたが。