お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

スチーブンソンロケット(スティーブンスン・ロケット)/Stephensons Rocket

f:id:higedice:20200921113235j:plainf:id:higedice:20200921113202j:plainf:id:higedice:20200921113151j:plainf:id:higedice:20200921113142j:plainf:id:higedice:20200921113132j:plainf:id:higedice:20200921113122j:plain

ライナー・クニツィアによるデザインの鉄道・株ゲーム。1999年のボードゲームですが、昨年2019年3月日本語版がグループSNEから発売されました。今回は1999年版を4人でプレイ。

イギリスを舞台に、各プレイヤーは投資をする資本家(?)となります。鉄道を敷設し、各鉄道会社の株券を買い、駅を作り、各都市に投資します。それらがうまく噛み合い、各分野で筆頭者となるとお金(買い物はできない勝利点)となります。ゲーム終了時にお金を最も稼いだプレイヤーが勝利です。

鉄道と株を組み合わせた重厚なボードゲームです。運の要素はなく、企業合併がある株ゲームの部分は巨匠シド・サクソン作「アクワイア」を連想させます。シビアなプレイを求められます。いかにもマルチゲームです。つまり、Aさんがある選択をすると、次にBさんがそれに合わせてこう選択し、それによってCさんがこう選択してというプレイの連続です。思考力次第では先まで見通せますが、他の人も関係することですからそう簡単にはいきません。

株ゲームでありながら、株が主力でなくとも稼ぐことができるのも選択肢が多くて面白いところです。

1人で頑張るよりも他の人と協力した方が効率的ですが、盤面の地域によって利害関係者が異なるので関係は複雑です。さらに、未来を見通して鉄道のない地域に投資することもあり利害の複雑さが増します。ゲーム性とは関係ありませんが、鉄道利用者的には小さな会社が相互接続していない鉄道を経営するよりも、それぞれが接続した方が便利なんじゃないかと思いつつ、「このまま吸収合併されても新会社では筆頭株主にはなれないぞ」とか、「この地域に路線を伸ばしても投資した地域ではないぞ」などという経営者の理屈で実現されないことが多々あり、社会の裏側を覗いたような気持ちになります。

直感に反するルールなど難しいところもありました。

一手一手が重い重量級ボードゲームです。今回は3時間くらいかかりました。今回初プレイでしたが、やり込み系ゲームでしょう。最近のクニツィアには見ない種類のゲームです。

リンク

スティーブンスン・ロケット

スティーブンスン・ロケット

  • 発売日: 2019/03/29
  • メディア: おもちゃ&ホビー