お髭処blog

ドイツのものを中心としたボードゲーム・カードゲームのプレイ記録・感想を中心としたブログです。最新のドイツゲームから、紀元前から伝わるゲーム、旧西ドイツ製のレアゲーム、日本伝統の博打まで幅広くプレイしています。

神保町散策 - 2013年3月

昨日3月5日、実に久しぶりに神保町散策。
昼を過ぎた頃に地下鉄神保町駅に到着。

食事処を求めて古本屋外の棚を眺めたりしながら、書泉ブックマートの方向へ。いかにも個人経営の定食屋さんが減って、少ししゃれたイタリアンが増えた印象。
途中、これまで気にも留めたことがなかった古本屋が気になります。「中国図書 内山書店」。

象棋シャンチーや中国五千年双六ジグソーパズルも扱っているとのディスプレイ。二階に上がると、店内端っこの方、ブルース・リーの拳法指南DVDの下の棚にマグネット式象棋が本の上に横向きに差し込むように置いてありました。税別3,000円。中国語の象棋の本や「碁」の字が付いた本が沢山ありました。
何も買わずに次へ。

これまで目に留まらなかった「文房堂」なる店が気になります。三省堂の裏。建物の外壁は関東大震災にも耐え、戦災も免れたと記述されたプレート有。当時から文房堂だったそうですから、これまで目に入らず今は気になって、かつ気後れせずにお店に入ることができるということは僕が変わったのでしょう。下から上まで文房具(と画材)が並んでいて楽しいお店でした。ここに長居。国内外の絵葉書の充実様はすごいものでした。
絵葉書を購入。


ボードゲームやカードゲーム、TRPG が移動して無くなった書泉ブックタワーを外からチラ見。ここには Magic the Gathering を始めた高校2年生(1994年)の頃から本当に何回も来ました。(あと同月にすぐ近くに開店したイエローサブマリンMagic the Gathering 専門店にも)
引き返して三省堂へ。ここも超巨大書店です。しかし、三省堂には大学生になるまで入りませんでした。敷居の高さを感じたというのもありますが、余りにももったいなかった! 隣の書泉ブックマートイエローサブマリンへはゲーム目的に来ていたのに!
建物に入ってすぐのところでイベント開催中。格安で篆刻てんこくをやってくれる。篆刻とは大雑把に言うと石を掘るハンコです。僕も高校の書道の授業でやりました。それをお客の要望の文字で掘ってくれるとのこと。先ほどの文房堂でも道具は売っていました。しかし、プロに掘ってもらうとなると高級品となるのですね。こちらは自分で値段、太さ、装飾・彫刻や材料が異なる中から石を選んでお願いします。最安値は1,260円、掘り代は込み! 格安です。特に気に入ったのは伝統的な篆刻だけでなくモダンな字体や配置のものを作ってくれるセンスです。ひらがな4文字を正方形の一つの印に掘ってくれたり、長方形の印影のものもあります。
「髭」の字をお願いしました。もちろん僕のハンドルネームで使うためですが、普通の印鑑屋さんには無いし、文字も複雑なので自分で面白みのあるものを掘ることなどできません。これはありがたい。
できは絶妙なバランスの文字で納得のクオリティでした。感謝。
写真の袋は別売りです。

鎌倉のお店「篆助てんすけ」の出張で通信販売もやっているそうですが、このお値段ではやっていないそうです。今日3月6日水曜日の17時までだそうですよ!

三省堂は本の数が多いだけでなく、目立つ所にあるフェアの棚のテーマが渋く知的で嬉しく、本の分類があるべき棚にあり気持ちよくなります。
初めて見たものとしては、オンデマンドで電子書籍を印刷して製本してくれるサービス、(おそらく同じ機械で作る)オーダーメイドのノートサービスでしょうか。ノートは紙やページのレイアウトを自由に選ぶことができて1,000円ちょっとでした。
また、本のタイトルのある本型の箱が棚に時々あり「電子書籍購入希望の方はこちらをレジへお持ちください。」とあるのは時代を感じました。確かに店で目について電子書籍が欲しいときに店にお金を還元し、購入者は少ない手間でその場で手に入る利点があります。
古本市を開催中で「オセロ大観」1巻2巻セットが気になりました。

書泉グランデへ移動。途中の Games Workshop は健在。

書泉グランデは一フロアがボードゲームTRPG、ゲーム書籍(伝統ゲームや賭博を含む)、SF、怪奇小説などでいっぱいに。
ボードゲームはこれまでのアメリカ版ゲームが値段は高いが和訳なしでなんだか沢山色々あるのに加え、ホビージャパンやアークライト、New Games Order の日本語版ゲーム、ホビージャパンNGO の翻訳付ゲーム、すごろくやオリジナルゲーム(HABA の翻訳付ゲームはすごろくやによるものかも)がありました。書泉約かもしれないボードゲームも。
OKAZU brand の擬人化総選挙も売っていて、権威に弱い僕は凄いなとも。


ここではドミノ(Double Nine、W9)を買いました。2,625円。ドミノデビューです。なかよし村とゲームの木に行かなくては。
ドミノは開封すると日本語の解説書と英語の解説ペーパーが入っていました。


休憩をはさみ、閉店5分前の奥野かるた店へ。このお店に来て感じるのは「敬意」です。


任天堂の八八セットが欲しくなりましたが我慢。
これまで1万数千円か10万円以上のものしかないと思っていた「うんすんかるた」の普及版を売っていて、お値段なんと3,360円。遊び方の冊子も戴けました。「厚紙に印刷しただけですが」という事ですがありがたい。同人誌の世界では本を「売る・買う」ではなく「頒布」するという言葉を使うそうですが、これはもう頒布してもらったという気分です。
ちなみに札の側面は白いです。




ふたが開いてしまうのでランチベルトを使用。

神保町に通うようになった頃は、東京とは神保町・お茶の水秋葉原、新宿であると思っていましたが実際はもっと多くの文化圏を抱える都市でありました。
しかし、久しぶりに神保町を歩き、横で珈琲を飲む初老の男性がちょっと自慢げだけど知的な会話などしている所にいると、僕にとって憧れの生活がある場所である事に気づくのです。
当時、年齢が上がるに連れて人は難しい本、厚い本をより沢山読むものだと誤解していましたが、神保町にいるとそうしている人ばかりで嬉しくもあり刺激にもなります。
それに、これまでものすごくお値段が高くて入る気がしなかった三省堂地下のドイツレストラン「放心亭」にも初めて入ることができました。

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