くにすら(id:knsr)があまりに面白いというので、漫画「テルマエ・ロマエ」第1巻を購入、読んでみました。
感想は・・・めちゃくちゃ面白い!
主人公は、2000年近く前の、ローマ帝国の建築士。冒頭から流行に乗らない風呂を設計してクビになってしまいます。古代ローマ帝国は、公衆浴場が発展した文明です。
しかし、それ以降、彼は風呂で溺れると現代日本の風呂にタイムスリップしてしまう、都合の良い能力が身に付いてしまうのです。ターミネーターのごとく全裸で、彫像のような男が現代日本の風呂に現れるのはそれだけで面白い!
そして、彼は日本の銭湯の節々に進んだ風呂文化と文明を見るのです。まじめな彼は、優れていると信じて疑わなかったローマの風呂文化よりも優れた、日本の風呂文化を見て、ローマ人としての民族的誇りが揺らいでゆくのを感じつつも、古代に戻るとそれを取り入れた「斬新な」風呂を作って名声を上げていきます。彼が日本の風呂に衝撃を受けるのを見て、日本人の読者としては民族意識をくすぐられるのですが、同時に2000年前に立派な公衆浴場と立派な建築物があるローマの光景を見て、その埃が揺らぐのを感じました。その辺りが、主人公の気持ちと同調する部分で、非常に面白く感じるんですね。
続きが楽しみな作品です。