iPad - Mac の終わりの始まり？

Apple は、かつて Mac を「デジタル・ハブ」にすると言っていた。iPod を使ってみて、Mac 用のアプリケーションである iTunes の曲が iPod と同期する、つまり機能限定ながら家にあるパーソナルコンピュータと同じ機能を持ちだせる事に感動した。カレンダーやアドレスブックも同期するのも素晴らしかった。今の新しい iPod は、写真や動画も同期するようになっている。

デジタルハブの概念を使えば、面倒な住所録や音楽の曲名はパソコンの大画面とキーボードで入れておいて後から音楽プレーヤーと同期ということも可能だし、デジタルカメラで撮った写真のスライドショーと、ビデオカメラで撮ったムービーを合成し、そこにCDから取り込んだ音楽を添えて、DVDにまとめる、といったことも可能になる
No.233 - デジタルハブの第2章を支える3つの流れ 8年目を迎えたデジタルライフ戦略の新潮流 [2009年1月30日更新]
http://www.microsoft.com/japan/mac/column/233.mspx

ただ、iPhone を使うようになって、ちょっと感覚が変わった。インターネットの iTunes Store から、iPhone で音楽やアプリケーションを購入できるようになったのだ。さらに、電子メールも読めるため、これまで毎日帰宅するとすぐに電源を入れていた Mac、PC を起動する頻度が大きく減ってしまった。
Mac を使うのは、キーボードを使って素早く大量の文書を打ちたいときと、写真や動画を編集するとき位なものだ。
さて、つい何時間か前に発表された「iPad」。これを見てかねがね思っていた事を Apple が実行に移したと思った。Mac 事業からの撤退、あるいは縮小。Adobe の製品でクリエイティブな仕事をする人と、マニア以外の人は、iPad かiPhone／iPod touch を使えと。僕に関して言うと、情報を受け取るのと、ちょっとした文章を書くには iPhone で十分と感じるから。ディスク容量が大きくて、全ての音楽と写真が保存できる事、iLife アプリケーションがある事、ブログに長文を書く事以外はあまりパーソナルコンピュータというものが必要なくなってきた。
で、プラットフォームとしてはかなり普及した、iPhone OS を Apple の主戦場として、Mac は優先順位を下げると。iPhone OS にもアプリケーションがそろっているし。

iPadはApp Storeアプリケーションなら基本的に修正せずに動作可能。アプリケーションは、スクリーンに小さく表示したり、フルスクリーンで表示可能。
アップル、特別イベントを開催--発表内容をライブカバレッジ - CNET Japan

Apple が、マウスで使う機械をなくしたら大事件だろうなあ。
で、実は iPad は市場ができているという Jobs の発言。

それはネットブックだという人もいるかもしれないが、「問題は、ネットブックはすべてにおいてあまり優れていないという点だ」と同氏述べ、笑いと拍手を誘う。ネットブックはただ安いだけだ、われわれにはよりよいものがある、と同氏。
アップル、特別イベントを開催--発表内容をライブカバレッジ - CNET Japan

でも、電子書籍としては中途半端なんだよなあ。次の意見にも同意してしまうところもある。

「iPad使い道思いつかないけどちょっと欲しいなー」ってつぶやいたら奥さんに「そういう頭の悪い人が買うんやろねー」っていう強烈な毒吐かれた雨の日の朝です。
by bisco_mine びすこ（びんとろが好きな虚無僧）
http://twitter.com/bisco_mine/status/8299519616